拾った写真を渡す旅の夢の話
夢の中で写真を拾った。
モノクロで随分と色あせた写真だった。
写真には、女の子の赤ちゃんが写っていた。
写真を持ったまま路面電車に乗ると
随分と背の大きい男が話しかけてきた。
「その娘さんはな、既に亡くなっているんだ。」
そうか既に...と少し悲しくなったが、
この写真を持ち主に届けるべきだと思った。
「ありがとう。無駄にでかい人。」とお礼を言った。
男はびっくりした顔でこちらを見ていた。
男はTRICKに出てくる上田次郎だった。
何故だか分からないが、これを渡す相手が
少し遠い場所にいる事を知っていた。
今度はバスに乗った。
バスに乗っていると鹿児島県に来た。
降りるタイミングを逃し、
どこで降りようか迷っていると古い宿に着いた。
宿には既に、姉や母など家族が揃っていた。
とりあえず家族と合流して宿に泊まる事にした。
夜中に目が覚めてトイレに向かった。
トイレの帰り道、大きく開かれた窓の外を見ると
絶景すぎて息が止まった。
延々と続く果てしない海と
そこに浮かぶ巨大な島々が広がっていた。
島は円柱に近い形で、雲の上まで高さがあった。
そんな島が5~6個海にそびえ立っていた。
あまりの景色に急いで家族を呼びに行った。
音が全くしない、でも風の流れと空気の匂いを
僅かに感じた夜の景色だった。
2021.06.25