夢ニッキ

ユメみた猫の話

屋上に住む女の子と暮らした夢の話

夢の中で独り暮らしをしていた。

何かがきっかけでフォロワーの女の子の家に
住むことになった。

彼女は顔がお人形のように可愛くて
いつも微笑んでいた。
微笑んでいるが誰も信用していないと、
直感で分かった。多分メンヘラだ。

彼女の家は普通の家ではなかった。
小さなビルの屋上の、小奇麗な小屋に住んでいた。

屋上にはビーチによくありそうな
白いプラスチックのリクライニングチェアが4つ並び、
硝子のサイドテーブルが置いてあった。

彼女は大体の時間をそこで寝ころびながら
ノンビリ過ごしていた。
その後ろに小屋があり、玄関の上には
古いブラウン管TVが備え付けられていた。

彼女は朝ご飯にシリアルをよく作ってくれた。
あまり自炊はしないようで、ボウルいっぱいに
ミルクたっぷりのシリアルを渡してくれた。
チェアに座りながら、彼女も同じものを食べていた。

私はあと数日経つと彼女がここから居なくなることを
なんとなく理解をしていた。
夢だから先の事が感覚的に分かるのだ。

彼女が何故出ていくのかまでは分からなかった。
でも私は独りになるは寂しいと思った。

彼女は誰も信用していないので、
彼女の心の中に誰1人として留まれない。
それがすごく寂しかった。
私は彼女が好きだったから。

雑談の最中、寝転んでいた彼女に近づき
屈んで話をしようとしたら
彼女が私の顔を蹴ろうとした。

もちろん本気ではなく、只のじゃれ合いだ。
でもうっかり靴があたり、靴に付いた土が
私の唇についてしまった。

彼女自身びっくりしていたが、
私は何ともない顔で、土をそのままペロリと食べた。
じゃりっとした感触が少しだけした。
土は不味くなかった。

土を食べたのは、彼女に少しだけでも
信用してほしかったからだ。
私は、あなたの全てを肯定するよ。
一切の否定をしないよ。
(だから信じてよ。)
と思ったが勿論、伝えなかった。

この想いは彼女に届かず、
数日後、彼女は別の誰かとまた
気まぐれに暮らしていくのだろう。

それでも私は、
独りだった私をほんの数日でも
孤独から救ってくれたことに
とても感謝していた。

ある日、屋上で干されている洗濯物の中に
ビジューやビーズが沢山ついた可愛い上着があった。
彼女の持ち物だが、すごく可愛くて私好みだった。
その上着を、目が覚めた今も鮮明に覚えている。


2021.09.01