夢ニッキ

ユメみた猫の話

逃亡と京都の夢の話

謎の生物から必死に逃げていた。

前の夢(異能力者と孤児院の夢)と繋がっており
その夢の後半で、白くて長いヒトガタの
気持ち悪い生き物と戦闘になった。

それが世界中で大発生したようで、
世界は混乱の最中にあった。

いつの間にか舞台は
昔住んでいた団地に変わっていた。
家族四人(母、姉、私、妹)で家を飛び出し、
母が昔使っていた、黄色の軽自動車のドアを開け、
私は助手席、母が運転、残りは後部座席に乗った。

駐車場を出る時、叔父とすれ違った。
赤い帽子をかぶっていて、チェックのシャツに
沢山の荷物を抱えていた。
表情は暗く、おそらく彼も逃げるつもりだろう。

母はつい叔父を呼び止めてしまったが、
私は焦りながら「早く!急いで車出して!
どうせ車に乗せれない!」と怒鳴り散らした。

アクセルを踏み込み、すごいスピードで
車は走り出した。

空は灰色で十分なほど世界の終焉を感じさせた。
前の夢の時に、何故か私はこの場面を予知していた。

またもや怒鳴る勢いで「このあとのバス停!煉瓦の
団地のところ!母が事故るから絶対気をつけて!」と
必死に叫んだ。


外の風の音と車のモーター音がうるさくて、
私は声を張り上げて喋らなくてはならなかった。

皆が逃げているので、道路はすし詰め状態だった。
轢かれた人、逃げ惑う人、事故った車、逆走する車
トラブルがトラブルを呼び続けていた。

バス停近くにたどり着いた時、近くに止まっていた
事故車の電気ケーブルに接触してしまい、母が倒れた
「だから言ったじゃん!気をつけてって!」と、
やはり起こってしまった事故に悔し涙を流しながら
叫んだ。

ここで運転手は姉に変わり、
妹が助手席、私と母は後部座席に座った。

姉はペーパードライバーなので、
お願いだから事故らないでくれと言い
妹には障害物が多いから絶対前をよく見てろ!と
念を押した。

母はいつの間にか、
ウェーブのかかったロングヘアの
ふくよかな外人になっていた。しかも妊婦だった。

カラフルな住宅地(本当にカラフルだった。
全く同じ形で色違いの家が沢山並んでいた。)を抜け、
祖母家の近くの道路に来た。
大きいスポーツ店があるところだ。

ここで道路に亀裂が入っていて、事故ってしまった。
車を捨て、全員外に出た。母は居なくなっていた。

道路は坂道になっていて、下の方はトンネルと
地下通路と繋がっていた。
地下通路の入り口で、怪しい銀のスーツケースと
黒いスーツの男が倒れていた。

こいつらは地球人ではなく、人の弱みに付け込んで
願いを歪んで叶えさせる奴らだ。
やはり何故かそんなことを知っていたので、
近づくな!と姉と妹に警告した。

走っていると妹がいない。
まさかと思い、振り返るとニヤけた黒スーツの男と
一緒に泣きそうな顔の妹が立っていた。

やってしまった。契約したんだ。
「なんで!!」と怒鳴りかけた私の前に、
銀のスーツケースからターミネーターのような
銀色のグニョグニョした液体が飛び出した。
直感でこれは母を模した化け物だと察した。

「これはお母さんじゃない!見た目はそうでも
ちがう!!別物だ!!!!」と泣き叫ぶ私の
手を無理やり引っ張りながら姉が走り出した。

場面が変わり、何故か京都の雑貨屋にいた。
雑貨屋の中は非常に穏やかだった。
普通の買い物客がいて、普通の人がいる。
とても普通で、安全で幸せな場所だった。

私も姉も疲れ果て、雑貨屋の真ん中に設置された
畳の休憩所でぼんやり座っていた。

目の前には大きめのキーボードがあり、
誰かが「ガムランの音が好きなんだ」と言って
曲を弾き始めた。

それをぼうっと聴きながら、姉に
「とりあえず2-3日、京都にいない?
ちょっと旅行しようよ」と話しかけた。

姉は顔を上げてちょっと嬉しそうにうなずいた。

2016.6.1