夢ニッキ

ユメみた猫の話

秘密の居酒屋の夢の話

古い民家の前にいた。

木の引き戸を開けると、
昭和を感じる台所と木製のテーブル、
パイプ椅子が置かれていた。
人の気配はないが、
清潔に保たれているようだった。

恋人は「まだ使えると思うけど…」と
言いながら、台所のガス給湯器のダイヤルを捻った。
チチチチ….ボン!と懐かしい音がした。

ワンカップのようなガラス瓶に
給湯器から液体が注がれる。
お湯ではなく熱燗、焼酎らしかった。

「これこれ」と恋人が嬉しそうに
熱燗をちびちび呑んでいた。
テーブルに向かう際に、
入れ違いで入ってきたおじさんとすれ違った。
みんな当たり前のように
給湯器から熱燗を注いでいく。

居酒屋だったこの店は、
店自体は畳んでしまったものの
お酒はいつでも誰でも
好きに飲めるようにしているようだった。

テーブルに座ると、
エプロン姿の三角筋をつけた
お姉さんがやってきた。

恋人を見て「久しぶりだね!」と声をかけた。
居酒屋時代のスタッフさんらしかった。

「◯◯さんは辞めちゃってね〜、××さんは…」と
他のスタッフの近状を話しながら
刺し盛りを出してくれた。
夢の中で食事をちゃんと出来たのは
初めてかもしれない。美味しかった。

夢中でお刺身を食べていると、
お姉さんは「チャーハン食べる?」と
チャーハンの素を振りながら聞いてきた。

「いただきます!」と嬉しそうに答えたものの、
チャーハンの素に期待して良いのだろうか?と
少しの不安を抱えながら目が覚めた。

チャーハンも食べてみたかった。
また夢の中で呑みに行きたい。

2016.6.27