夢ニッキ

ユメみた猫の話

時空を操る残酷な魔女になった夢の話

夢の中で時空に干渉出来る魔女になっていた。

魔女と言っても見た目は普通の人間と変わらず、
魔法陣を扱える訳でもなかった。
でも未来の固定化や過去へ戻る事は容易に出来た。
私を監視する人々は多くいた。そりゃあそうだ。
未来も過去も全ては私の指先1つ次第なのだから。

私を捕獲したくても、時間を弄ってしまうので
捕獲は不可能に等しい行為だった。

何かのミスか、彼らの努力がついに実ったのか
私はある空間に囚われていた。
小学校の中から出れなくなった。
教室の席全てに一般学生風の監視員が座っていた。

彼らもこの空間から出れなくなっているが、
私を閉じ込める為、承知の上でここに居るのだろう。
とても困った事になった。

席を立ち、トイレに行くフリをして時間を止めた。
この空間は私の力が上手く作用しないようだ。
時間を止めて居られるのは数分だけらしい。

廊下に出ると遠くにマネキンが立っていた。
マネキンを無視してトイレに入る。
ゆっくり順番に全てのトイレの扉を開く。

残り1つの扉と言うところまで来た。
この扉を開けば、この空間から出れる確信があった。
が、時間切れだ。("また"失敗したな~...)と
心の中で思った。まあ気長にやろう。
とりあえず時間を巻き戻すかと思いながら、
廊下に出るとマネキンのポーズが変わっていた。
グニャリと左側に傾いていた。

マネキンの変化を見た私は満足そうに教室へ帰った。
マネキンのポーズが変わる異変が起こった時は、
誰か1人が化け物へ変わってしまうルールが存在する。

教室に帰ると監視員の1人が化け物へと変化した。
教室はパニック状態になった。
私は椅子に座り、微笑みながらその様子を見ていた。

窓から逃げようとする人が殆どだった。
(そうだよね。最短距離で逃げたくなるよね。
でもそれもちゃんと対策してあるの。)と
心の中で思った。

窓を開けると。変化した別の怪物が待ち構えていた。
それを見た監視員たちが想像通りに悲鳴を上げて、
全て計画通りで嬉しくなった。

この空間から確実に脱出するためには、
運任せにトイレのドアを開ける方式だけでは厳しい。
だから此処に閉じ込められた際に、保険を打っておこうと考えた。

・トイレのドアを開ける
・失敗したらマネキンの様子を見る
・マネキンに変化があったら監視員の1人が化物化
・今回化物になった人の未来を固定
 (必ず化物になる未来に固定)
・過去に戻る

を地道に繰り返し「監視員の半数以上が怪物になる未来」を作り上げた。そして現在の惨状が出来上がった。

泣き叫び、逃げ惑う監視員たちに告げた。
「化け物に殺されたくないなら、この空間から出るしかないわ。ここで全員野垂れ死ぬか、私を連れて脱出するか選びなさい。私はどっちでも構わないわよ。全員死んだあと、何千回と運に任せて脱出することは出来るもの。」

ここで目が覚めた。
悪役?になる夢は初めてかもしれない。

2021.12.13